おなかの張りを探る・・・発酵②
1950年~1970年の20年間は基礎生物科学が盛んに研究され、生物学、酵素学、微生物遺伝学、細胞学などがもととなります。
酵素や代謝物質の新しい分析法が確立されたからです。ここから、新しい医薬品が発酵によって開発され始めています。お酒や調味料などの発酵食品もこの時代からとなります。日本人の食生活は余りにもでんぷん質に偏り過ぎであり、低タンパク質食が今でも続いていますが、戦後すぐにこの課題には取り組んでいたようです。研究機関では1955年に発酵によるアミノ酸製造法が成功(グルタミン酸)しており多量に生成する細菌を分離しています。corynebacterium glutamicum やBraevibacterium lactorfermentumなどが応用されたそうです。今では天然に存在するアミノ酸は発酵技術により工業生産化されています。
随分前、私が執筆した書籍には、アレルギー反応を起こすと書いています。実際、火を通したたんぱく質(アミノ酸類)摂取量が多い方に腸のトラブルがあったからです。私達指導する側の人間もたんぱく質除去(一時的)指導していました。
マクロビオティックやビーガンなど野菜中心の食事をすることによって一時的ではありますが身体が軽くなり気持ちも明るくなる傾向があります。その要素を利用して腸内環境を変える意味で腸セラピーに取り入れていました。ただし、この方法は健康な方向けなのです。貧血もなく、筋肉もありしっかり月経もあるのに・・・と、そう単純な「便秘や下痢」を解消する方に限定なのです。腸内細菌に特化しています。
最近は潰瘍性大腸炎の寛解期にも過敏性腸症候群のような「ガス」に悩まれている方が多く来店されます。食事の内容などを見せていただくのですが、様々。ですが、腸セラピーと食事療法を行うことでガスは6回目ほどでガスでおなかが張って辛い、心理的にイライラすることもなくなってきます。腸の蠕動運動と腸内細菌の環境状態が変化することによってガスが溜まりにくくなるからです。
刻々と研究が進み潰瘍性大腸炎の炎症抑制は出来るようになってきています。ですが、その反面、IBS過敏性腸症候群の心理的ケアの重要性が注目されてきています。
もともと腸セラピーにはゲシュタルト心理療法が組み込まれている為、腸セラピーと同時に奥深い部分のケアもできます。(望まないケアはいたしませんのでご安心ください)